武士道 新渡戸稲造

本棚(88)

武士道は、日本の象徴である桜花にまさるとも劣らない、日本の土壌に固有の華である。

目次

第1章 武士道とは何か

第2章 武士道の源をさぐる

第3章 「義」― 武士道の光り輝く最高の支柱

 「義」は「勇」と並ぶ武士道の双生児である

 「正義の道理」こそ無条件の絶対命令

第4章 「勇」― いかにして肚を練磨するか

 「義を見てせざるは勇なきなり」

 平静さに裏打ちされた勇気

第5章 「仁」― 人の上に立つ条件とは何か

 民を治める者の必要条件は「仁」にあり

 徳と絶対権力との関係

 「武士の情け」に内在する仁

 いつでも失わぬ他者への哀れみの心

第6章 「礼」― 人とともに喜び、人とともに泣けるか

 礼とは他人に対する思いやりを表現すること

 礼を守るための道徳的な訓練

 優雅な作法は力を内に蓄えさせる

 礼儀は優美な感受性として表れる

第7章 「誠」― なぜ「武士に二言はない」のか?

 真のサムライは「誠」に高い敬意を払う

 武士道と商人道とは何が違うか

 誠とは実益のある徳行

第8章 「名誉」― 苦痛と試練に耐えるために

 不名誉はその人を大きく育てる

 武士道はなぜ忍耐強さの極致に達したのか

 名誉はこの世で「最高の善」である

第9章 「忠義」― 人は何のために死ねるか

 日本人の忠義とはいったい何か

 命令に対する絶対的な従順が存在した

 武士道では個人よりも国を重んじる

 サムライの真の「忠義」はここにある

第10章 武士は何を学び、どう己を磨いたか

第11章 人に勝ち、己に克つために

第12章 「切腹」― 生きる勇気、死ぬ勇気

 腹切りのハラは何を意味するか

 切腹は一つの法制度、義式典礼である

 切腹はどう行われたか

 武士道における生きる勇気と死ぬ勇気

 「四十七士」の仇討ちにみる二つの判断

 かくして「刀は武士の魂」となった

第13章 「刀」― なぜ武士の魂なのか

 刀は忠義と名誉の象徴

 鍛治は重要な宗教的行為だった

 武人の究極の理想は平和である

第14章 武士道が求めた女性の理想像

第15章 「大和魂」― いかにして日本人の心となったのか

 一般大衆を引きつけた武士道の徳目

 サムライは民族全体の「美しき理想」

 「エリート」の栄光、憧れ、そして、「大和魂」へ

 サクラは「大和魂」の典型

第16章 武士道は甦るか

第17章 武士道の遺産から何を学ぶか

  武士道―現代語で読む最高の名著

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