ある湖のほとりに、1人の漁師が住んでいました。
その漁師は、午前中は魚を捕り、午後はギターを弾いたり歌ったり、昼寝をしたりと、
のんびり暮らしていたのですが、
そこへ都会から来た人たちが言いました。
「どうしてもっと大きな船を作らないのか? どうしてもっと大きな網を作らないのか?
それらがあれば、もっとたくさんの魚を捕れるのに」
不思議に思った漁師は、聞きました。
「そんなことして、何になるんだ?」
都会の人たちは、得意げに答えました。
「たくさん魚が捕れれば、たくさんお金が儲かる。
そのお金で悠々自適な暮らしができるじゃないか」
また不思議に思った漁師は聞きました。
「悠々自適な暮らしって、どんなものだ?」
すると都会人たちは、答えました。
「それは、ギターを弾いたり、歌を歌ったり、昼寝をしたりなどなど、
のんびりした暮らしに決まっているだろう」
それを聞いた漁師は、言いました。
「それなら、今の俺の暮らしだ」
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