FXとはForeign Exchangeの略で、外国為替証拠金取引と呼ばれている投資です。
米ドルと日本円を交換するなど、通貨と通貨を交換する取引をFXと言います。
FX取り引きの仕組み
為替レートが期待していた方向に変動したタイミングで再び両替すれば、「為替差益」という利益が得られます。
FX取引では外貨を売買し差益を得ることを狙う目的で通貨を交換します。
この外貨の売り買いの価格差を狙った取引を「差金決済」と言います。
FXで得られる利益
FXで得られる利益は2種類あります。
一つは「為替差益」です。「キャピタルゲイン」と呼ばれることもあります。
前述の通り、為替レートが安いときに買い、高いときに売ると差額分の利益が得られます。
もう一つは「スワップ収益」です。「インカムゲイン」と呼ばれることもあります。
スワップ収益は金利のようなもので、低金利の国の通貨を売り、高金利の国の通貨を買うことで得られます。
FXの最大の魅力「レバレッジ」
FXは「レバレッジ」という仕組みにより、少額で大きな金額の取引ができます。
レバレッジはFXの最大の魅力と言っても過言ではありません。
たとえば、1ドル=100円のときに1,000ドルを買おうとすると、本来は10万円が必要です。しかしFX取引では25分の1の金額から取引が可能です。つまり、1000ドルを買うのに4,000円から取引ができるというわけです。
FXのメリットとリスク
FXのメリット
①価格が動けば利益を出せる
FXでは円安や円高に関係なく、通貨の価値が変動すれば利益を出せます。
たとえば株式投資の場合は、株価が上がれば利益になりますが、株価が下がれば損失になります。一方FXでは、外貨の価格が上がる局面でも下がる局面でも利益を狙えるチャンスがあります。
②少額取引が可能
FXにはレバレッジという最大の特徴があり、個人口座の場合だと最大25倍までレバレッジをかけられます。これは投資するのに本来必要な資金の25分の1の資金で取引ができることを意味しています。
たとえば、高金利通貨として近年人気があるメキシコペソ/円の場合、2,400円(1メキシコペソ=6円の場合。6円×10,000メキシコペソ÷25=2,400円)の少額で取引できます。
③24時間取引できる
平日24時間取引できるのもFXの特徴の一つです。
株の売買は通常、9時から11時30分、12時30分から15時までとなっていますが、外国為替は世界中の海外で常に取引されているので、24時間FXを取引することができるのです。
④手数料が無料
多くのFX会社で取引手数料は無料です。
FXのリスク
①ロスカットリスク
FXはレバレッジを利用することで、少ない資金で大きな収益を狙えることが魅力の一つですが、レバレッジには注意すべきポイントがあります。それは実際に取引する際のレバレッジ(実効レバレッジ)を高くし過ぎないということです。
たとえば、米ドル/円の場合、先述の通り1米ドル=100円の時に10,000米ドルを取引するには4万円が必要です。しかし4万円はあくまで必要最低限の金額であって、もし4万円ちょうどで10,000米ドルを取引した場合、為替相場が予想した値動きに反した方向へ進むと、強制的に損切りされて取引が終了(強制ロスカット)になる恐れがあります。
②為替変動リスク
国の通貨の価格は、さまざまな要因で変動します。自分の予想と反する動きになれば損失が発生します。この価格変動による損失のリスクを為替変動リスクと言います。
③金利変動リスク
FXでスワップポイントは、通貨ペアの対象となる国家間の金利差で決まります。取引開始した時点にはスワップポイントがプラスでも、その後、国家間の金利の差が逆転した場合はマイナスとなることもあり、スワップポイントを支払わなければならなくなることもあります。
また、金利差縮小や金利の逆転によるスワップポイントの低下が、相場の下落につながることもあります。
④流動性リスク
各国の祝祭日や取引時間帯等によっては通貨の売買が活発ではなくなり、自分が希望している価格で取引が成立しづらくなることがあります。
たとえば新興国の通貨の場合は、主要通貨と比べタイミングによっては売買の参加者や取引量が極端に少なくなることがあり、売り手または買い手がいないといった不均衡状況が発生し、円滑な取引が困難になる場合があります。これを流動性リスクと言います。
⑤スリッページリスク
注文時に指定したレートと実際に約定したレートとの間に生じる差をスリッページと言います。為替相場の急変動時には、スリッページが大きく開き、希望の価格と大きく乖離した価格で注文が成立することがあります。これをスリッページリスクと言います。スリッページリスクを回避するためには、約定率の高いFX会社を利用することが賢明です。