山形県鶴岡市の善宝寺。
本道の裏手の山に囲まれた貝喰の池(かいばみのいけ)には、
人間の顔の模様をしたコイ、人面魚がすむ。
貝喰の池(かいばみのいけ)
~ 竜の化身が棲むとされる伝説の池
貝喰の池には古来より龍神の伝説があり、隣接する善寳寺に祀られている。
開基である妙達上人がこの地に庵を結び、日々法華経を唱えているうちに、
近隣の者が大勢集まってそれに聞き入った。
その中に人目を引く美しい男女の姿があった。
ある時、読経が終わってもその男女が席を立たなかったので、上人が声を掛けると、
二人は自らの正体を明かした。
二人は貝喰池に天下った竜王・竜女であり、
上人の読経を聞き仏法のありがたさを知ることが出来たと言う。
そこで上人が竜王に竜道、竜女に戒道の名を与えると、
二人は風水の災厄から信者を守ることを約束し、
龍の姿となって昇天したのである。
その後、上人の庵は龍華寺と名付けられ、善寳寺となったのである。