実家では、お米を作っている。
田んぼがあり、本格的な農家ではなく、いわゆる兼業農家だ。
自分の家で食べる分を作っている程度で、多少は農協に卸しているみたいだが、
コストを払うくらいで、利益は無いらしい。
先日、会社で「自炊をしているか」の話題になり、
まったく自炊をしない、自炊しない派の私は、
自炊する派に向けて、ご飯だけ炊く派になることにした。
実家から、お米を貰って来て、「レンジで一膳炊き」で、米を炊くも、
時間が掛かり、「レトルトのご飯」に、逃げていた。
当初の目的を見失い、自炊しない派に戻ってしまったが、
実家のご飯を冷凍してもらい、それをレンジでチンする作戦に変わった。
冷凍のご飯を温めて食べると、「おいしくない」ことに気づく、
まあ、実家で余ったご飯を冷凍しているのだから、その通りだろう。
スパーマーケットで、レトルトご飯を食べ比べてみる。
ご飯のおかずを買いに行くと、レトルトご飯も買ってくる。
レトルトのご飯も、いろいろと種類があるので、食べ比べてみることにした。
お米の食べ比べをしてみたら。
子供の頃から、実家で作った米しか食べてないので、驚いた。
実家のご飯が、一番、おいしくないのだ。
もしかすると、炊飯器の性能差もあるだろう。
同じ土俵での比較は、出来てないと思われるのだが。
私は、子供心に洗脳されていた。
ふと、子供の頃に親父が言っていた、「自分で作った米は、おいしいんだぞ」という言葉を思い出す。
正直、実家の米は美味しいと感じたことはなく、
コンビニでお弁当を買って食べると、なんとなく、お米が美味しいと感じていたのは、
気のせいでは無かったのだ。
レトルトのカレーを作ってみた。
お気に入りのレトルトカレーと、食べ比べたレトルトご飯の組み合わせ。
これは、最強だと思いながら、食べてみると。
「くそまずい」
ご飯だけでも、甘味があって美味しいので、カレーの味と喧嘩しているのだ。
「これなら、実家のご飯の方がマシだ」
美味しいものは、飽きてしまう。
普段から、美味しくないもの食べていれば、何でもないものが美味しく感じる。
普段から、いいものを食べていれば、美味しいものも、美味しく感じにくい。
ギャップが多ければいいのか。
良い方に向かうギャップは、いいと思うが、悪い方に向かうギャップは辛い。
美味しいものは、普通になり、不味いものは、ダメ。
普通がいいのだろうか。
飽きずに食べられる。
そう、微差が分かればいいのかもしれない。
お米農家のお米は、普通のお米。