「やりたいことがない」は、問い直しの出発点──資格・現実・意味のズレから働き方を再編集する

キャリアの再構成

「やりたいことをやればいい」と、よく言われる。

でも、本当にやりたいことって何だろう?

資格を取れば見つかると思っていたし、退職すれば時間ができて、自然に湧いてくると信じていた。

でも、現実は違った。

ずっと先延ばししてきた「やりたいこと」

振り返ってみれば、やりたいことをずっと先延ばしにして生きてきた。

  • 子供の頃:「大きくなったらやろう」
  • 少年の頃:「大人になったらやろう」
  • 大人になって:「結婚したら」「退職したら」

退職してみると、ようやく時間はできた。

でも今度は、過去の自分がささやいてくる。

「やりたいこと、やればよかったな」と。

資格が目的になったとき、やりたいことが見えなくなる

会社員になりたいと思っていた頃、そのために資格取得を選んだ。

でもいつの間にか、資格そのものが目的になっていた。

資格を取ったことで職業に就けたけれど、それが「やりたいこと」ではなかった。

むしろ、資格を活かそうとするほど選択肢が狭まり、「やりたいことだったはずなのに違う」と感じ始めた。

「やりたいことがない」は、問いの出発点

本当にやりたいことは、役割や資格ではなく「意味ある時間の使い方」に宿る。

そんなときこそ、自分に問い直すタイミング。

  • 価値観(なぜ働く?):報酬より“時間の意味”が浮かぶ。
  • 才能(どう働く?):自然と続けられる習性に気づく。
  • 情熱(何をする?):話していたら時間を忘れることにヒントがある。

制約と優先順位を整理する

時間・お金・家族・年齢などの制約が、行動の背中を押してくれない日もある。

紙に書き出して優先順位を整理すると、気持ちが整い、「今できる一歩」が見えてくる。

夢じゃなくていい。

“今日の10分”が、意味ある時間の始まりになる。

やりたいことを妨げる思い込みに気づく

本当にやりたいことは、自由に動ける状態ではじめて見えてくる。

「会社員だからこうするべき」「資格を活かさないと」

そんな思い込みが、本来の問いを塞いでいた。

問い直すこと=意味を育てる装置

悩みではなく、行動と選択に変えていくもの。

答えは行動の中から育つ

「やりたいことがない」と思うとき、

それは“答えがない”のではなく、“問い直す必要がある”ということ。

やりたいことは、頭の中で悩むより、

日々の行動の中で育っていくもの。

資格を取るのも、退職するのも、準備かもしれない。

でも意味は「自分の使い方」でしか育たない。

「どうせなら、やりたいことをやればいい」

そう思える日々を、少しずつ積み重ねていこう。

ゆっくりでも、自分の問いを持ちながら。


📌 次回予告:
番外編④|問いと働き方の重なり方──「意味のある収益」を設計する3つの視点
お金を稼ぐことではなく、意味を持って収益を得ること。
副業と戦略の狭間で見えた、新しい働き方の形を綴ります。



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