家とモノを整えてわかった。働き方も“戦略”がいるセカンドキャリアは、定年後より前に始まっていたのかもしれない

50代の働き方

このシリーズでは、「セカンドキャリア=定年退職後の話」ではなく、

「今のうちに、働き方を自分で整えること」の意味を探っていきます。

空き家や不用品を整理するように、自分のこれからの時間も“見直しておく価値がある”。

そんな50代からの気づきを、ゆっくり記録していく連載の序章です。


この連載について

空き家や不用品の片づけを通して「暮らしを整える」ことに向き合ってきた筆者が、

次に見つけた“片づいていないもの”——それは、自分の働き方と役割でした。

このシリーズでは、定年退職してからのセカンドキャリアではなく、

「会社にいながらも、50代のうちに構えておく」ことの価値について語っていきます。


働き方を片づけ忘れていた

家の片づけが一段落した頃、ふと、手を止めたくなった。

棚はきれいに収まっている。床も見えるようになった。

けれど、どこか“片づききらない感じ”が残っていた。

それは「モノ」の話ではなく、「自分」のことだった。

空き家の整理を通して、“かつて誰かがいた場所”と向き合った。

不用品の片づけを通して、“過去の自分の選択”とも向き合った。

そして気づいた。

次は、自分自身の「働き方」や「役割」が、

見えないまま部屋の隅に“置きっぱなし”になっているのかもしれない、と。


定年前の50代にこそ「キャリアの片づけタイム」がある

働いてきた時間は35年以上。整備・開発・知財と、一通りの職場を経験した。

でも、会社を辞めた瞬間、自分が何者なのかが急に曖昧になった。

「これから何ができるのか」
「過去の経験は、他でも通用するのか」
「名刺がない自分には、何が残るのか」

会社は、自分を説明してくれる“外部の言語”だった。

その言語がなくなったあと、自分の中が驚くほど“未整理”だったことに気づいた。


キャリアの“サイズ直し”が必要になるときがくる

空き家を片づけたときと、そっくりな感覚だった。

モノの価値が判断できなくなるあの感じ。

キャリアも道具と同じで、“サイズが合わない”と感じたら見直しが必要なのかもしれない。


この連載で届けたいこと

このシリーズでは、

定年してから慌てて「セカンドキャリアをどうしよう」と考えるのではなく、

会社にいながらも、“その先”に気づき始めた50代の視点から、

これまでの働き方と、これからの組み直しについて記録していこうと思います。

「今はまだ先の話」と思っている人にこそ、

暮らしの片づけと同じように、「キャリアの見直し」にもタイミングがあることを、

ひとつずつ言葉にして伝えていきます。


📌 次回予告: **第1話|会社を出たら、働き方の“編集権”が戻ってきた** 毎日が日曜日。

そう思っていたあの日、戸惑いから本当の時間が始まった。


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